花が咲くころ

世界にひとつしかない薔薇の花束をあなたに贈ります

100年後にとどけたい、翔平のおふくろの味


時をかける少女』で描かれた食事背景がすきだった!深町家の食卓がだいすきだった!
翔平からお母さんへ「美味しいごはん今までありがとうございました。」の言葉に涙をむりやり飲み込んだ。そんな美味しい美味しい『時をかける少女』全5話分の深町家の献立。(料理名はわたしがつけた)


第一話
7月6日
スイカ

7月8日
(夏野菜使った料理)
桜海老と枝豆ごはん
鶏と夏野菜の甘酢(だったらいいな)和え
冬瓜と海老のあんかけ
まるごと冷やしトマト
汁物

第二話
7月12日
(沖縄の料理)
タコライス
ゴーヤチャンプル
豚の角煮
人参しりしり

第三話
日付不明
(スイカの料理)
スイカのパスタ
焼きスイカ
スイカとモッツァレラチーズのサラダ

第四話
7月30日
(西洋料理)
パエリア
りんごの豚肉巻き
白身魚とオレンジのカルパッチョ
タコと野菜のバジルマリネ
ラタトゥイユ
ガスパチョ

第五話
8月7日
(お祝いの料理)
ちらし寿司
かき揚げ
野菜のマヨネーズ和え
お吸い物


最後の晩餐。ちらし寿司って一般的にお祝いごとで食べるものだから、お母さんは翔平の門出を祝うような気持ちでつくったのかな。

これが翔平のおふくろの味なんだなあ。未来人が食した現代の味がこれってなんて贅沢な…!2016年を生きるわたしたちはこれらの料理の味を全て想像できる?
翔平の初めて知る"美味しい"は、寿司でも焼肉でもハンバーグでもオムライスでも、はたまたマックのポテトやスタバのフラペチーノでもない。料理好きな母の手料理とみずみずしいスイカ、どこか懐かしいお好み焼き、ジャリジャリとした甘ったるいレモン味のかき氷なんだ。まあお菓子ダンボール箱にいっぱい詰めてたけど(笑)
もっと本当に現代っ子ぽさを追求するならば、食べ盛りの息子を焼肉に連れてって、学校帰りはマックにたむろ試験終わりはご褒美にスタバ、夏休みに遠出してふわふわ天然氷のかき氷を食べるのが正解だと思うけどそうしなかった。

きっと翔平が知った「美味しい」は、2016年を生きるわたしたちに覚えておいてほしい味や思い出してほしい味なんだろうなあ。とはいえ、スイカのパスタをつくって食え!っていうんじゃなくて、誰しもそういう思い出の味あるよねってことなんだと思う。

未羽や五朗ちゃん家の食卓が描かれていたのも印象的。朝は数種類のパン、夕食にはステーキが出てくる芳山家と家族3人ちゃぶ台囲んでカレーライスを食べる朝倉家。それぞれの家庭環境が見え隠れしてなんだかものすごくドキッとしながらもすきだった。

この前テレビで「グロスミシェル」っていうバナナが紹介されてた。若い世代が食べても違いがわからないんだけど、おじいちゃんおばあちゃん世代が食べると懐かしくて涙が出てくるバナナなんだって。その昔、バナナが高価な食材だった頃特別なときに親が食べさせてくれたりした思い出が蘇るらしい。かつて日本に出回っていたグロスミシェルは、病気を持っていて違う品種が出回るようになったんだけど、病気にならなくなったかなんだかで今またグロスミシェルが市場に並んでるらしい。
バナナが安価で手に入るようになって美味しい品種も増えて普段の生活では忘れてたのに、ある時突然戻ってきたグロスミシェル食べたら舌が覚えてて感動する。これ、すごく"時かけて"ない??

何が言いたいかよくわからないけど、人の味覚ってすごい!忘れてても思い出す!
わたしは、食を通じて時間の流れを感じられたことが連ドラで時かけやった良さのひとつだなあと思ってる。深町家の食卓が待ち遠しくて翔平がおめめキラキラさせながらいろんなもの食べる姿が眩しい5週間だった!ごちそうさまでした。写真集のように未来に美味しい気持ちをとどけられたらいいのにね。


最終的に翔平は美味しいごはんたちを知らずに未来に帰っちゃうことにガックリしてたんだけど、スイカ!お母さんが出してくれたスイカだけは7月6日に食べてるの!放課後の理科室は7月7日!
100年後の未来で何かの拍子にスイカが手に入って食べて涙流すケン・ソゴルくんがいたらすぐに知らせてください!