花が咲くころ

世界にひとつしかない薔薇の花束をあなたに贈ります

5人の少年を結ぶのは




小学6年生の冬、テレビで活躍する「修二と彰」に憧れた。中学生になると周りから浮いていることを感じ、自分の表現を認められる世界へ行きたいと思った。その頃憧れの地の最前で活躍しはじめた同い年の存在が後押しして、2008年、憧れの地への第一歩を踏み出す。

 

将来は「嵐」になりたかった。物心ついたときからだいすきで、父親と行ったコンサートで感動をおぼえた。オーディションのとき一番後ろから一番前に呼ばれる映画みたいな体験をする。鏡に映った自分の姿が眩しかった。そこで一人の少年と出会う。2008年春のことだった。

 

14歳の誕生日、母親にある場所へ連れ出された。その気はなかったけれど、美味しい親子丼を食べさせてあげると言われ渋々出かけた。少ししてから観た大きな輝く舞台。自分もここに立つんだという確信があった。自信があった。なぜなら僕は「最高にカッコイイ」のだから。

 

ドイツで生まれ育ち、大きくなったら宝塚に入りたかった。やがて僕は別のエンターテイメントの道へ進む。2011年、母と共に震災で混乱している日本へと立つ。友達もいない言葉もわからない。空港で東京に行くことを止められたけど意志は固かった。人を幸せにするんだ。このとき僕は11歳だった。

 

姉が履歴書を送ってくれた。映画やドラマを見てその世界の人に憧れていた。どうしても入りたくて履歴書には自分で書いた手紙を添えた。新幹線に乗ってオーディションへ向かい「勇気100%」を歌った。数ヶ月後、この歌声が多くの人に広まることをまだ僕は知らなかった。

 

5人の少年の名前は、中島健人菊池風磨佐藤勝利マリウス葉松島聡。2011年11月16日、少年たちは「Sexy Zone」として華々しくデビューした。

 

 

 

 

彼らは雑誌などのインタビューでグループのことを聞かれると、「オレたちの共通点はない」「個性が強い」「似てない」「同じクラスだったら仲良くなってない」とよく言っている。

一方、個人活動やソロコンを立派に成し遂げていながら、「グループあっての活動」「5人でライブやりたい」「グループで売れたいがんばりたい」とも言う。

 

年齢も性格も育った環境もバラバラな5人を繋ぎとめるものって一体なんだろう?このグループじゃなきゃいけない理由ってなんだろう?
これまで応援してきて、彼らに共通点がないとは思えなかったし、もしそれがわかったらそれが彼らの強みだと思った。

 

 

 


将来は何になりたい?

 

 


ジャニーズになりたい。舞台で活躍したい。自分らしい表現をしたい。エンターテイメントの世界に進みたい。

 

 

 

 

彼らを繋ぐ共通点、それは「夢」だと思う。
入所前あるいは入ってすぐにはっきりとしたビジョンを持っていた。そして今日も叶えつづける。遠い憧れを追いかけ超えてゆきたい、彼らの志に自分が幼い頃にみてた純粋な夢を一緒に託したくなる。まさに"195ヵ国の 夢を乗せながら"。

5年前、5本の線が交わった地点、それが「Sexy Zone」だった。ひたむきに夢を目指す5人の少年を結んだのが「Sexy Zone」というモノであり、コトであり、場所であり、彼らの総称である。
風磨くんの「夢を結ぶ」って言葉、素敵だなと思ったしセクゾンちゃんにぴったりだ。普段別々の方向に線を伸ばしていてもぶつかる地点がある。結び目少しずつ増やしていってほしいな。

 

そんなセクゾンちゃんだからこそ、幼い頃の自分のようにエンターテイメントの世界に憧れる子どもたちに夢や勇気を届けてそっと背中を押せる存在になれるんじゃないかな。
デビュー当時、経験豊富なジャニオタを最後の砦かも!応援したい!と引きずり降ろせたのは、不慣れながらにみんなの純粋な志が一致してたからなんじゃないかな。
そしてこれから君たちのパフォーマンスに吸い寄せられる人も未来でたくさん待ってる。

 


この文章、前々から少しずつ書いていたんだけど、STAGEの2番サビに簡潔かつセンスある言葉で少年たちの夢について描かれていて参りましたーってなった。セクゾンちゃんは自分たちのこともファンのこともよくわかってる頭の良い子たちだなあと改めて。

 
デビュー曲より前に5人で歌っていたWith youの冒頭歌詞、彼らは"夢から押し戻されて"しまうところからはじまる。心に描いた夢をカタチにするのはやはり現実世界なのだ。
分厚い小説でも漫画でもケータイ小説でもドラマでもアニメでもない。まだ誰も知らない物語のつづきは、煌くステージの上で。

 

 

 

 

 

 

 

 

63本目

ポムグラニット

 

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