花が咲くころ

世界にひとつしかない薔薇の花束をあなたに贈ります

“わたしたち”

 

わたしの愛してやまないアイドルグループの、今春のコンサートツアーがとても良かった。

たのしかった記憶に浸りながら1週間くらい経ったころ、ふいに、会場全体のある一つのことに寄せる強すぎるパワーを思い出して、こわくなった。

 

なんか、これでいいのかな。

今、みんな何考えてる?

もし、多くの人たちが望むようにならなかったらどうなるの?

誰かの人生が終わるの?
応援しているアイドルグループはアイドル生命を失うの?
そんなアイドルを応援するかわいそうなわたし?


それは、違う。

 

 


この半年間、日々散々呆れるほど考えて考えて、眠れない夜を過ごして、アルバムを聴いて、コンサートを見て、冠特番を見て、また考えた。
結局どうしたらいいかなんてずっとわからないままだ。

自分だけじゃどうにもできないとき、いつも「待つ」ことしかできなくて、幾度となく自分の希望や期待に思いを寄せて待ってきたなあと思う。

そうやって考える中で、今、辿り着いたわたしなりの意思がある。


それは、全てを「受けとめる」こと。


これしかないと思った。

 

わからない。これからどうなるかも、どうしたらいいのかもわからない。
だから、ああなってほしい、こうなってほしいって自分の答えを決めて待つのではなく、どんなことも全て受けとめようと思った。

これが、今のわたしにできる最大限のこと。

 

 


アイドルをやってもしあわせになれる。

アイドルをやらなくてもしあわせになれる。


わたしはそう思ってる。


自分の人生は自分しか生きられないから。

いつ、どんな道を選んだっていい。

わたしが、これから先も特別に思うアイドルたちに対して願う、揺るがない気持ち。

 


これは、妥協でもあきらめでも保険でもない。

きっと5年前のわたしだったら、どんなことがあってもアイドルとして成功することが正解だと信じて疑わなかったし、特に応援していないアイドルだったら、どんな結末になろうと何とも思ってない。

あまのじゃくな大人になっちゃったなあって思う。
もっと純粋に目の前のことに、喜んだり悲しんだりすればいいのにね。


だけどこの気持ちは、訪れたこの季節が与えてくれたものだから、自分の中でちゃんと大切にしたいって思う。

他に同じように思う人がいなくても、わたしは、自分の意思をまっすぐに掲げていたい。

 

 

わからなくてもいいんだ。

コンサート会場へ行くと、この人とわたし、なんで同じグループすきなんだろうって人たちといっぱいすれ違う。

この世界には誰一人として同じ人間はいないから、本当の意味で一人一人の全部を“理解”することも、してもらうこともできないのだろうなあって感じる瞬間。

だからこそ、自分とは違う誰かにわたしが誰よりも早く、真っ先に手を伸ばして抱きしめたいとも思うのだ。

だって、わたしはその人たちと“共有”する、計り知れないほど大きな何かを知っているから。

 


3月の肌寒い空気を、4月の雨が降る日を、5月の少し強い陽射しを共にできる。

学校では出会わなかったあの人と、同じクラスなら絶対に友達にならなかったあの人と、いつもステージ上にいてテレビや雑誌の向こう側にいるあの人と、家で一人外を眺めるあの人と、息を吸って声をあげてこの瞬間をわかち合うことができる。

一人で不安になったとき、そっと思い出すだけでいい。

 

わたしたちは、ここにいるよ。

“わたし”ではなく、“わたしたち”。

そう、“We are Sexy Zone”なのだから。

 

 

 

 

 

 

 

 

地球上のだいたいの人間が気に留めず何とも思わないことを、立ち止まって考えられる誰かがいるって、めちゃくちゃしあわせなことだ。
roughがloveになって、みんながlaughになったらいいね。

12本目
モンシュシュ

 

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薔薇12本の花言葉は「つきあってください」